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「小展示室」を新設 当館コレクションを中心とした展覧会を年3回開催

三菱一号館美術館は、2024年11月23日(土)の再開館に伴い1階に「小展示室」(約70㎡)を新しく設置し、ここで開催する展覧会を新たに「小企画展」と名付けて運用を始めます。小企画展では、美術館の活動の根幹となる所蔵作品、または寄託作品や貴重書を中心に、学芸員の学術的な興味・関心に基づく企画展示を行います。特定の画家や主題に焦点を当てるもの、季節に寄り添うものなど、ヴァラエティに富む展覧会を年に3回行います。小企画展をきっかけとして、当館の活動が将来的に広がることを目指します。

【小企画展概要】
三菱一号館美術館が開催する企画展と同時期に、年3回開催。
会期、開館時間、休館日は、企画展に準じます。
小企画展の観覧料は企画展の料金に含まれます。小企画展のみの入場はできません。
小企画展ページ https://mimt.jp/small-gallery/


小企画展 Vol. 1 「坂本繁二郎とフランス」
会期:2024年11月23日(土)~2025年1月26日(日)

明治から大正、昭和にかけて活躍した洋画家の坂本繁二郎(1882-1969)の画業を紹介しつつ、フランスとの関係に注目します。坂本の作品に加え、コロー、ミレー、セザンヌら、そして同じくフランスに学んだ藤島武二、岡田三郎助、満谷国四郎の作品を併せた合計15点で構成します。
坂本は1882(明治15)年福岡県久留米市に生まれ、20歳で学友の青木繁を追って上京し、小山正太郎の不同舎に学びます。1921(大正10)年に渡欧してパリへ留学し、シャルル・ゲランに半年程師事した後、ブルターニュ地方はじめフランス各地で制作します。1924(大正13)年の帰国後は東京へ戻らず、故郷の八女を拠点とし、亡くなるまでこの地で制作を続けました。
本展では、フランス留学を経て坂本が得たものは何か、晩年の作品に至りそれがどう変化していくかを浮き彫りにします。


坂本繁二郎《林檎と馬鈴薯》1938(昭和13)年、油彩・カンヴァス、三菱地所株式会社


【同時開催】再開館記念「不在」ートゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル
会 期:2024年11月23日(土)~2025年1月26日(日)
主 催:三菱一号館美術館
観覧料:一般 2,300円、大学生 1,300円、高校 1,000円、小・中学生 無料
展覧会サイトhttps://mimt.jp/ex/ls2024/

本展は、19 世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)の多彩 な版画・ポスターの表現にフォーカスし、当館のコレクションを中心にフランス国立図書館所蔵のロートレック作品と併せて展覧します。また、フランスを代表する現代アーティストのソフィ・カル(1953- )が当館のコレクションの中からオディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て制作、当館に新たに寄贈された作品を世界初公開します。


小企画展 Vol. 2 「江戸から東京へ」(仮称)
会期:2025年2月15日(土)~2025年5月11日(日)

三菱一号館美術館の所蔵する幕末から昭和にいたる時期の浮世絵や新版画などは、三菱地所が資料として収集してきたものです。これらの作品は幅広い主題を網羅したというより、特定の領域に興味が絞られています。すなわち近代における丸の内周辺の景観の変遷です。この場所の主人公が江戸幕府から明治政府へと交代したことで、その居城であった江戸城をはじめとして周囲は大きく変化を蒙ることになりました。丸の内には官庁街や練兵場が置かれ、次いで三菱へと払い下げられます。霞ヶ関、日比谷や銀座といった場所も文明開化のあおりを受け変化していきました。そのような姿の反映された当時の版画で街の散策を楽しみながら、近代における都市の変貌を味わっていただきたいと思います。


吉田博《東京拾二題 旧本丸》1929(昭和4)年、木版・紙、三菱一号館美術館


【同時開催】
オーブリー・ビアズリー展(仮称)
会 期:2025年2月15日(土)~2025年5月11日(日)
主 催:三菱一号館美術館、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、朝日新聞社
観覧料:未定

25歳で世を去った画家オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley 1872-1898)。この英国の異才は、ろうそくの光をたよりに、精緻な線描や大胆な白と黒の色面からなる、きわめて洗練された作品を描きつづけました。本展覧会は、19世紀末の欧米を騒然とさせたビアズリーの歩みをたどる、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)との共同企画です。出世作のマロリー著『アーサー王の死』(1893-94)や日本でもよく知られるワイルド著『サロメ』(1894)、後期の傑作ゴーティエ著『モーパン嬢』(1897)をはじめとする、初期から晩年までの挿絵や希少な直筆の素描にくわえて、彩色されたポスターや同時代の装飾など、約200点を通じてビアズリーの芸術を展覧します。


オーブリー・ビアズリー《サロメ》
1893年、版画、342mm×272mm、
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
© Victoria and Albert Museum, London

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