19世紀末の英国に彗星の如くあらわれ夭逝したビアズリーは、独自のスタイルを以てアート史にその名を残し、後世にも大きな影響を与えました。 そんなビアズリーの作品世界を舌でも味わっていただくためのメニューをご用意しました。
本展のメインビジュアルにも採用された、ビアズリーの《クライマックス》から着想を得たメニューです。ビアズリーの特徴である白と黒の表現にも注目しました。一皿ごとの構成はもちろん、コース全体に散りばめられた白と黒にも注目してお召し上がりください。
あまおう苺を使用した春らしいブランマンジェ
ビアズリーは後世のクリエイターに多くの影響を与えましたが、幼きシェフが夢中になったゲームもその一つでした。ビアズリーの得意とする白と黒の対比と、《アーサー王は、唸る怪獣に出会う》からも着想を得て、デザートとして再構成しています。Café 1894としてビアズリーの世界感にチャレンジした一品です。 大胆かつ繊細な線をチョコレートで視覚的に、チュイルを使って食感も変化を加えました。さらに、リッチでボリューミーなマスカルポーネが、王道とは一味も二味も違う、病みつきになる魅力をもつティラミスに仕上げています。
ビアズリーは港町のブライトンで生まれました。そんな彼の故郷にちなんで、海の幸を使ったメニューを考えました。新芽は彼のフレッシュな才能と英国の春のやわらかい光を表現しています。
ビアズリーはたった一人で、カーテンを引いた部屋のなかで、蝋燭の光を頼りに制作をつづけました。壁の色はオレンジ色!そんな彼の個性的なアトリエから生まれた一皿。ブイヤベースの複雑な味わいと共に、夜の店内で、ビアズリーの孤高の時間に想いを馳せてみてください。
今日の締めくくりにちょっと贅沢したい、一日のクライマックスにふさわしいメニュー。 ビアズリーが残した数々の作品は、わずか5年という短い期間に生み出されました。そんな凝縮された彼の活躍と、展覧会の余韻に浸る際のお供としてお召し上がりください。
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