みどころ
ポワレ、ランバン、シャネル、パトゥなど
パリ屈指のメゾンが生み出す1920年代のドレスを多数展覧

幅広い層から支持を得たランバンの優雅なドレス


多くのクチュリエに採用された画家ラウル・デュフィのデザインによるテキスタイル

レジャー人気の高まりとともに、洗練されていったリゾート着

曲線的なアール・ヌーヴォー期のシルエットから一変


時代の変化に敏感だったシャネルの服は、活動的な新しい女性のワードローブに

服の新しい構成や作り方を開拓したヴィオネ
1.ジャンヌ・ランバン イヴニング・ドレス 1920年代前半 撮影:畠山崇 2.ツィママン デイ・ドレス(テキスタイルデザイン:ラウル・ デュフィ) 1922年頃 撮影:畠山崇 3.ポール・ポワレ デイ・ドレス(テキスタイルデザイン:ラウル・デュフィ) 1922年頃 撮影:林雅之 4.ジャン・パトゥ ビーチウェア 1929年頃 撮影:畠山崇 5.ドゥイエ イヴニング・ドレス 1925年頃 撮影:畠山崇 6.シャネル デイ・アンサンブル 1928年頃 撮影:広川泰士 7. シャネル イヴニング・ドレス 1928年 撮影:畠山崇 8.マドレーヌ・ヴィオネ イヴニング・ドレス 1929年 撮影:畠山崇 すべて京都服飾文化研究財団
アール・デコ博覧会の
役割と最新モード
当時のフランスでは高級産業品の輸出が拡大し、なかでも服飾品の輸出が急増していました。こうした社会状況を背景に、1925年にパリで開催された通称アール・デコ博覧会では、服飾が芸術性の高い産業のひとつに位置づけられ、全体で5つのグループに分けられた展示のうちのひとつが「服飾」に充てられました。そこでは、衣服や宝飾品、香水、帽子や靴など、パリ屈指のクチュリエ、宝飾メーカー、香水メーカーらによる最新の品々が展示され、会場となったグラン・パレやエレガンス館、ブティック通り、そしてポール・ポワレ(1879-1944)の川船を使用した展示は、各国のメディアの耳目を集めることになりました。
ロベール・ボンフィス ポスター「現代産業装飾芸術国際博覧会」 1925年 京都工芸繊維大学美術工芸資料館

アール・デコ博覧会から100年を記念し、
当時の服飾の流行を、絵画、工芸、グラフィック作品などとともに検証

靴を誂える際のヒールのサンプル。ラインストーンや手彩色による細密で精巧な装飾が足元に

日本の漆芸を学んだ工芸家ジャン・デュナンは漆を金属に塗布するなど、斬新なアイデアで服飾小物を多数制作
9.ヒール 1925年頃 京都服飾文化研究財団 撮影:広川泰士 10.ジャン・デュナン バックル[中右] コンパクト[上][中左][下] 1925年頃 京都服飾文化研究財団 撮影:畠山崇
アール・デコ期の絵画に
描かれた女性たち



11.ジャクリーヌ・マルヴァル《ヴァーツラフ・ニジンスキーとタマラ・カルサヴィナ》 1910年頃 個人蔵/ジャクリーヌ・マルヴァル委員会(パリ)協力 12. モイーズ・キスリング《 ファルコネッティ嬢》 1927年 ポーラ美術館 13.ラウル・デュフィ《ポワレの服を着たモデルたち、1923年の競馬場》1943年 石橋財団アーティゾン美術館
100年前の活動的な女性を彩った、時計、ジュエリー、化粧道具など、
現代につながる様々なアイテムが集結





14.ルネ・ラリック アトマイザー「サン・アデュー(さよならは言わない)」 ウォルト社 1929年 箱根ラリック美術館 15. カルティエ製のフルーツサラダ・ リング 1930年 国立西洋美術館(橋本コレクション) 撮影:上野則宏 16. 時計付きライター ダンヒル社 1920年代 個人蔵 撮影:若林勇人 17. ルースパウダー入りコンパクト(二種) 1920年代初頭 カネボウ化粧品(アンティークコンパクトコレクション) 撮影:若林勇人 18.ルースパウダー入りコンパクト1920年代後半 カネボウ化粧品(アンティークコンパクトコレクション)撮影:若林勇人 19.ルースパウダー入りコンパクト 1922-1925年カネボウ化粧品(アンティークコンパクトコレクション)撮影:若林勇人