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2019年9月2日

黒柳徹子さん、内藤廣さんのフォルチュニ展鑑賞レポート

三菱一号館美術館で開催されている「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン」展に、女優の黒柳徹子さんと、建築家の内藤廣さんがお越しくださいました。


館長の高橋と阿佐美学芸員の解説とともに、本展覧会をご覧いただき、お二人に一番印象に残った作品を選んでいただきましたのでご紹介します。

まずは、建築家ならではの視点で内藤さんが選ばれたのは《パリ、ベアルン伯爵夫人私設劇場のための遠隔操作舞台照明装置の構想》。

マリアノ・フォルチュニ
パリ、ベアルン伯爵夫人私設劇場のための遠隔操作舞台照明装置の構想
制作年不詳
鉛筆、パステル、インク/紙
フォルチュニ美術館蔵
©Fondazione Musei Civici di Venezia-Museo Fortuny

その理由は、「このクーポラのスケッチの構造が、ドイツにあるバイロイトの「バイロイト祝祭劇場 と全く同じ造りなんです。このスケッチを見て、「あ!」と思いました。というのも、僕はバイロイト祝祭劇場で「トリスタンとイゾルデ」を聴いたことがあるのですが、その時音が極端に籠もっているように聞こえた。なんでこんな音になるんだろう?と疑問に思って見ると、オーケストラピットがとても変な形をしていたんです。フォルチュニのこの図も同じ形です。
カーブした反射板に音をあてることで、音がわざとこもるようにしているんです。いわゆるコンサートホールの響きとは全く違います。壮大な音楽という感じにはならなくて、どちらかというと、オペラのバックグラウンドミュージックのようなイメージ。音が抑えられて、こもった感じに聞こえます。オーケストラピットがこんなに深く入っている。このスケッチを見ると、オーケストラピットが三段になっているでしょう。そこから音が出て、この反射板に反響して、客席に届くときには、こもった音に聞こえるんですね。」

「なるほど、このスケッチからそんなことがわかるのね。」と黒柳さんと高橋が頷くと「一応建築家ですから(笑)」と内藤さんがおっしゃっていました。

続いて、図録を眺めながらあれこれ展示を振り返っていらっしゃった黒柳さんが選ばれたのは……。

「私はデルフォス!」とチラシのメインビジュアルにもなっている紫のデルフォスに、オペラジャケットを羽織った作品をセレクトセレクト。

「選んだ理由はやっぱりプリーツ。とても細かくて素晴らしい。そして、このドレスの上にちょっとオリエント風のものを羽織るというのが、いいわね。私たちもファッションに応用できるでしょ。」とおしゃれな黒柳さんならではの理由をお話くださいました。「この作品以外も、デルフォスは実物を見ると色が独特でとても綺麗ね。」とデルフォスの色にもご注目されました。

最後に、お二人揃った感想は「とにかく、見るのも聞くもの面白い展覧会。説明を聞いていると、一つの作品ごとにエピソードが詰まっていて、どんどん楽しくなってきます。」とのこと。
黒柳さん、内藤さん、どうもありがとうございました!皆さまも展覧会にいらして、お気に入りの作品を見つけてください。

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