印象派から

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Highlights 本展の見どころ

作品リスト(PDF)

History of modern art 近代美術史の流れ

Chapter1 印象派、誕生 〜革新へと向かう絵画〜

19世紀後半のパリでは、歴史画をジャンルのヒエラルキーの頂点に置き、筆致を残さず滑らかな表面に仕上げるアカデミスムに対抗する流れが現れます。卑近な主題を作品にしたクールベは、レアリスムを標榜しました。バルビゾン派のミレーの農民画や、自然を理想的に描いたコローは、自然の中で戸外習作を行い印象派に先駆けました。詩人ボードレールの唱える「現代性(モデルニテ)」に共鳴したマネは、都市生活を主題に、筆触を残す平面的な絵画を描き、印象派の形成に影響を与えます。はかない一瞬の光や大気の変化を捉えようとしたモネ、ルノワール、ピサロら印象派の画家は、筆触分割を用いて絵具をほぼ原色のままカンヴァスに載せ、明るい画面を作り出す大胆な挑戦を行いました。セザンヌ、ゴッホらポスト印象派の画家は、印象派の活動をさらに発展させ20世紀の前衛芸術を予告するのです。

Chapter2 フォーヴから抽象へ 〜モダンアートの諸相〜

1905年、マティスらは「フォーヴィスム(野獣派)」として激しい色彩を特徴とする作品を打ち出し、その絵画運動にはヴラマンク、マルケやルオーらも参画しています。しかし、本展出品作からはむしろ伝統と前衛のはざまで揺れ動く作家の試行錯誤が汲み取れることでしょう。また、ピカソやブラックのキュビスムは絵画の形態を破壊し、カンディンスキーらの抽象絵画は絵画の自律を志向しました。一方で、ポスト印象派のゴーガンの流れを汲むボナールらは、自分たちをナビ(預言者)と称しました。ルソーはどのように絵画を習得したのか今でもはっきりしていませんが、素朴派と呼ばれる独特の画風で作品を発表し、ピカソらの支持を得ました。20世紀初頭、前衛芸術の傾向は形態と色彩の変革を目指す中で、理論と実践の方向性が問われたのです。

Chapter3 エコール・ド・パリ 〜前衛と伝統のはざまで〜

凄まじい勢いで色彩と形態の変革に向かうモダン・アートの流れの一方で、1920年代には、具象的でありながら個性的かつ魅力的な作品を残した作家がいました。シャガール、モディリアーニ、ユトリロがその代表格です。彼らはフランスのパリへ諸外国からやってきた作家を示すために「エコール・ド・パリ(パリ派)」と呼ばれますが、フランス生まれの作家も含まれています。また、フォーヴィスムやキュビスムのように共通する様式を持ち合わせていません。印象派の登場で従来の写実的表現は潰えたかにみえましたが、そうではなく、伝統と前衛は常に併存しながら絡み合うのが20世紀美術の展開なのです。

すべての作品は吉野石膏コレクション

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《浅瀬を渡る山羊飼い、イタリアの思い出》 1872年頃 油彩/カンヴァス 51.6×39.8cm