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本展の見どころHighlight

1894年を読み解く

ヴィンテージ版画―ロートレック

トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は幼い頃から画才を示し、画家になることを志します。 最初はパリの動物画家ルネ・プランストー(1843-1914)のもとで学びました。 さらに歴史画家のレオン・ボナ(1833-1922)、そしてフェルナン・コルモン(1845-1924)のもとで学びます。 コルモンのアトリエを去る時にロートレックは、歴史画家になる道をあきらめていましたが、モンマルトルに住みながら、身の回りの人々をモデルに描き続けました。

  • 《スケッチする画家》
    1880年頃 鉛筆/紙 12.9×20.5cm 
    フィリップス・コレクション蔵
    The Phillips Collection, Washington, D.C.,
    USA. Gift of Marjorie Phillips, 1985

ちょうどこの頃、カラー・リトグラフ(多色石版画)がポスターに盛んに使われるようになり、この技法を用いてロートレックは《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》(1891年)で、衝撃的なデビューを果たします。 グラフィック・アーティストとしても活躍したロートレックのような画家を、当時は「画家=版画家」と呼んで、その才能を称えました。

  • 《ムーラン・ルージュ、
    ラ・グーリュ》
    1891年 リトグラフ/紙 
    193.8×119.3cm
    三菱一号館美術館蔵

  • 《アリスティド・ブリュアン
    彼のキャバレーにて》
    1893年 リトグラフ/紙 
    138.2×98.5cm
    三菱一号館美術館蔵

ロートレックのポスターは美術愛好家の関心を引くようになり、愛好家のための室内用のポスターが制作されるようになります。 ロートレックのリセ時代からの友人モーリス・ジョワイヤンは、勤め先のブッソ・エ・ヴァラドン商会から、ロートレックにコレクター向きの版画《ムーラン・ルージュのイギリス人》と《ムーラン・ルージュにて、ラ・グーリュとその姉》の制作を依頼しました。 またロートレックは、100部限定の豪華な版画集『レスタンプ・オリジナル』に作品を寄せ、「画家=版画家」として活躍しました。

  • 《ムーラン・ルージュにて、
    ラ・グーリュとその姉》
    1892年 リトグラフ/紙
    47.4×36.4cm 
    三菱一号館美術館蔵

  • 《ムーラン・ルージュのイギリス人》
    1892年 リトグラフ/紙
    62.7×48.4cm 
    三菱一号館美術館蔵

  • 《メイ・ベルフォール》
    1893年 リトグラフ/紙
    80.7×60.9cm 
    三菱一号館美術館蔵

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