ラファエル前派の軌跡展

2019年3月14日(木)〜6月9日(日)

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本展監修者クリストファー・ニューオル氏 メッセージ

クリストファー・ニューオル
(Christopher Newall)

美術史家。 19世紀から20世紀にかけての英国美術史を専門とし、とくにジョン・ラスキンの功績、ラファエル前派主義、風景画の歴史に的を絞っている。これまで企画監修にかかわった主な展覧会に、英国のテイト・ギャラリー(現テイト・ブリテン)で1998年に開かれた The Age of Rossetti, Burne-Jones & Watts: Symbolism in Britain 1860–1910 展、同館で2004年に開催の Pre-Raphaelite Vision: Truth to Nature 展、カナダ国立美術館とスコットランド国立美術館で2014年に催された John Ruskin: Artist and Observe 展 などがある。

本展で、かならず注目するべきポイントを教えてください。

  • 今回、ターナーの優れた油彩画・水彩画を多数集めることができました。 ターナーは19世紀英国の最も偉大な画家で、いずれの作品も貴重です。ラスキンはこの画家を絶賛し、その評価の確立に大きな役割を果たしました。
  • 1848年に結成されたラファエル前派同盟のミレイ、ハント、ロセッティらの作品は、本展の核といえます。 ラスキンは、彼らの活動を、英国美術の刷新に欠かせない試みとして評価し、1850年代初頭から擁護しました。
  • 1860年代に大きな発展をとげたバーン=ジョーンズの作品群も、見どころのひとつです。 この画家は、ラスキンの影響下で、ルネサンス期や16世紀のイタリア絵画を研究し、時を超越したかのような洗練された画風に達しました。
  • モリスの活動が先駆けとなった「アーツ・アンド・クラフツ運動」の起源は、ラスキンの思想にあります。 個人の手仕事にこだわり、工業生産のあり方に異を唱えた運動が、19世紀後半にどのようにして生まれたのかを、種々の美しい装飾芸術を通して、感じとってください。