教えて!河村先生 ビアズリーコラム⑤(推薦図書)
本展の学術監修である河村錠一郎氏が、ビアズリーをより深く理解するためのキーワードと解説を執筆くださいました。最後はビアズリーをさらに深く理解するための参考図書をご紹介します。
シリーズ「世紀末の美と夢」のうち第3巻『美神と殉教者』辻邦生責任編集(集英社)
ビアズリーを扱っているのは「仮面の祝祭」の章だが、複数の筆者でイギリス世紀末の美術と文学そして社会を詳しく、楽しく、解説している。評論家・英文学者の丸谷才一と作家の辻邦生による「大人の」対談「美と内面への逃走」をいまの若者たちはどう読むだろうか。
『イギリスの美・日本の美』東信堂
拙著で恐縮だがビアズリーや同時代のイギリスの画家たちと日本のかかわりを具体的に示した本はあまりないのではないか。柳宗悦や漱石フアンも読んでみてほしい。ビアズリーをその作品ひとつひとつに即して(多くをフロイトの性心理学風に)解読しようとした拙著『ビアズリーと世紀末』(青土社)を挙げたいところだが絶版。

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