アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画を ポーラ美術館(箱根)に貸出中!
ポーラ美術館で開催している「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展へ、
当館所蔵のアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画集『彼女たち』と『レスタンプオリジナル』最終刊の
表紙を出品しています。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《座る女道化師―シャ=ユ=カオ嬢》1896年
リトグラフ、洋紙
53.3 x 40.5cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《寝台の女、横顔―朝の目覚め》1896年
リトグラフ、洋紙
41.0 x 53.0cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)
日本でも人気の高いフランスの画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは、
19世紀末のパリの風俗を多く描いたことで知られています。
キャバレーでフレンチカンカンを踊る女たち、舞台上でライトを浴びる歌手等、世紀末ショービジネスの華やかな世界。
そして、酒瓶を前にしてぼんやりする二日酔いの女や、しどけない姿の娼婦たち。
ロートレックは社会の最底辺に生きる人々の姿を、親愛の情を持って描きだしました。
そんなロートレックの作品の中から、『彼女たち』を出品しています。
『彼女たち』は、パリの高級娼館で働く娼婦たちを捉えた版画集です。全12点の作品には、
娼館の女たちの日常が描かれています。たとえば、みだれ髪で気怠そうにたらいに水をくんでいる娼婦、
仕事を終え、客の前でコルセットを身につける娼婦など。19世紀末のフランスには、ルノワールやモネが描く、
明るい外光に満ちた都会的で華やかな生活の裏に、このような薄暗い世界も存在していました。
ポーラ美術館の「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションに見る美の近代」展は、
この時代のフランスのファッションを、ルノワールやモネが描いた油彩画や版画、絹地やレースが眩しいドレス、
貴婦人の使った銀製の化粧道具、香水瓶、女性が髪に飾った櫛などの装身具や色とりどりの貴石を使った宝飾品等
によって、総合的に描き出しています。当館の版画集『彼女たち』も展示替えをしつつ、4点ずつご覧になれます。
華やかで親密な19世紀のフランスの雰囲気を堪能できる、
「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展にどうぞお出かけください。
【展覧会情報】
展覧会名:「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」
会期:2016年3月19日〜9月4日
会場:ポーラ美術館(箱根)
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