三菱一号館美術館ニュース | 新しい私に出会う、三菱一号館美術館

三菱一号館美術館

美術館ニュース

2019年4月5日

坂本繁二郎作品を久留米市美術館・練馬区立美術館に貸し出します。

久留米市美術館と練馬区立美術館で開催する「没後50年 坂本繁二郎展」に坂本繁二郎作品を出品しますので、お知らせします。

林檎と馬鈴薯;Apples and Potatoes坂本繁二郎 《林檎と馬鈴薯》1938年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館蔵

【展覧会情報】
福岡県久留米市に生まれた坂本繁二郎は、留学前は牛、帰国後は馬、戦後には静物、とくに能面、最晩年は月を主に描きました。明治の文豪夏目漱石が言及した《うすれ日》、戦後の能面を描いた静物画の秀作《壁》などは、画業を概観するうえで重要な作品として、画家が亡くなって50年を機に開催される展覧会を彩ります。

<展覧会名>
没後50年 坂本繁二郎展
<会  期>
(1)2019年4月 6日(土)~6月9日(日)
(2)2019年7月14日(日)~9月16日(日)
<会  場>
(1)久留米市美術館
(2)練馬区立美術館
<貸出作品>
坂本繁二郎 《うすれ日》 1912年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館寄託
坂本繁二郎 《林檎と馬鈴薯》1938年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館蔵
坂本繁二郎 《壁》 1954年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館寄託
<サイト>
https://www.ishibashi-bunka.jp/kcam/exhibition/20190406-2/

2017年4月7日

ジャポニスムの工芸品を、横浜美術館「ファッションとアート 麗しき東西交流」展へ貸し出します!

横浜美術館で4月15日に開幕する「ファッションとアート 麗しき東西交流」展へ、
当館所蔵のジャポニスムの工芸品のコレクションを出品します。

横美貸出 伊万里ロイヤル・ウースター社《伊万里写ティーセット》1881年 磁器 三菱一号館美術館蔵

横浜美術館は、横浜市のみなとみらい地区に位置し、19世紀半ばの日本の開国の歴史を背負った土地にあります。当時は小さな寒村だった横浜は、日本政府の様々な意図を背負って1859(安政6)年に開港します。爾来、横浜は、異文化を受け入れ、日本の文物を送り出す一大拠点となり、100年経たないうちに、日本で最も大きな都市のひとつへと成長しました。横浜からは着物などの織物や陶磁器などを欧米へ大々的に輸出し、かの地でジャポニスムの一大潮流を生むきっかけを作りました。海外からは、ドレスや装身具、また写真や絵画などが輸入され、日本が西洋化する大きな原動力となりました。

横美貸出 ワイングラス制作者不詳《菊花文ワイングラス》1900年頃 ガラス 三菱一号館美術館蔵

横浜美術館にて満を持して開催される「ファッションとアート 麗しき東西交流」展では、横浜という土地の持つ歴史と、横浜が立役者となった東西交流を、「麗しき」というキーワードを基点とし、さまざまな美術、工芸品を有機的に構成して読み解きます。京都服飾文化研究財団所蔵の多数のドレスを中心とした服飾品と共に、三菱一号館美術館からは、陶磁器、ガラス器、銀器等々、総数60ピースを超える作品を出品します。

横美貸出 群魚群ピッチャーティファニー商会/エドワード・C・ムーア《群魚文ピッチャー》1877年 銀、銅、金 三菱一号館美術館蔵

開会する4月半ばには、横浜美術館前の広場は春の陽光と港の波のきらめきをたっぷりと感じさせることでしょう。
一年でも最もいい季節の横浜の展覧会で、当館秘蔵の作品の数々をぜひご堪能ください。

横美 ファッション展覧会チラシ 小 修正
【展覧会情報】
展覧会名:「ファッションとアート 麗しき東西交流」
会期:2017年4月15日〜6月25日
会場:横浜美術館
横浜美術館WEBサイトはこちら

2016年6月14日

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画を ポーラ美術館(箱根)に貸出中!

ポーラ美術館で開催している「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展へ、
当館所蔵のアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画集『彼女たち』と『レスタンプオリジナル』最終刊の
表紙を出品しています。

ニュース ロートレック 20160613 トリミングアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《座る女道化師―シャ=ユ=カオ嬢》1896年
リトグラフ、洋紙
53.3 x 40.5cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)

ニュース ロートレック② トリミングアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《寝台の女、横顔―朝の目覚め》1896年
リトグラフ、洋紙
41.0 x 53.0cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)

日本でも人気の高いフランスの画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは、
19世紀末のパリの風俗を多く描いたことで知られています。

キャバレーでフレンチカンカンを踊る女たち、舞台上でライトを浴びる歌手等、世紀末ショービジネスの華やかな世界。
そして、酒瓶を前にしてぼんやりする二日酔いの女や、しどけない姿の娼婦たち。
ロートレックは社会の最底辺に生きる人々の姿を、親愛の情を持って描きだしました。

そんなロートレックの作品の中から、『彼女たち』を出品しています。
『彼女たち』は、パリの高級娼館で働く娼婦たちを捉えた版画集です。全12点の作品には、
娼館の女たちの日常が描かれています。たとえば、みだれ髪で気怠そうにたらいに水をくんでいる娼婦、
仕事を終え、客の前でコルセットを身につける娼婦など。19世紀末のフランスには、ルノワールやモネが描く、
明るい外光に満ちた都会的で華やかな生活の裏に、このような薄暗い世界も存在していました。

ポーラ美術館の「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションに見る美の近代」展は、
この時代のフランスのファッションを、ルノワールやモネが描いた油彩画や版画、絹地やレースが眩しいドレス、
貴婦人の使った銀製の化粧道具、香水瓶、女性が髪に飾った櫛などの装身具や色とりどりの貴石を使った宝飾品等
によって、総合的に描き出しています。当館の版画集『彼女たち』も展示替えをしつつ、4点ずつご覧になれます。

華やかで親密な19世紀のフランスの雰囲気を堪能できる、
「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展にどうぞお出かけください。

【展覧会情報】
展覧会名:「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」
会期:2016年3月19日〜9月4日
会場:ポーラ美術館(箱根)
展覧会サイトはこちらをご覧ください。

2016年4月27日

オーギュスト・ルノワール《ピクニック》を名古屋ボストン美術館に貸出中!

名古屋ボストン美術館で開催の「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」展へ、
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピクニック》(当館寄託作品)を出品しています。

【作品貸出】ルノワールピクニック 20160421原稿起案ピエール=オーギュスト・ルノワール
《ピクニック》制作年不詳
油彩・カンヴァス
51.2 × 55.8cm
三菱一号館美術館寄託

名古屋ボストン美術館は1999年の開館以来、
ボストン美術館の所蔵品によって構成される展覧会を数多く開催してきました。
3月19日に開会した「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」展は、
オーギュスト・ルノワールが活躍した時代とその前後の油彩画、版画、写真など、
ボストン美術館所蔵の87点と国内作品2点の全89点によって構成するものです。
この展覧会に、当館の寄託作品である、ルノワールの油彩画《ピクニック》を特別出品として貸し出しています。

よく知られているように、油彩絵具がチューブ入りになるまで、画家たちは室内のアトリエで制作していました。
印象主義の画家たちに大きな影響を与えた、田園や森を主題としたミレーらを中心としたバルビゾン派の画家
たちも、戸外でスケッチし、それをアトリエに持ち帰って描いていたのです。
ルノワールら、印象主義の画家たちは、その頃発明されたチューブに入った絵具とイーゼルを戸外に持ち出して、
風の吹きぬける草原や、太陽の光を受けて輝くセーヌの水面など、われわれになじみ深い作品を生み出しました。
戸外で直接自然を見て描くことが、彼らの作品の色彩や画題の選択に大きな影響を与えたのです。

当館から貸し出しているルノワールの《ピクニック》は、こうした開放的な印象主義の作風を余すところなく
伝えてくれる作品です。澄んだ青い空の下、緑の輝く大地に若い女性たちが集まって談笑しています。
彼女たちはふんわりと軽いドレスとエプロンをつけた気取らない服装をしており、彩度の高い青、赤、緑などの
色彩が輝く画面からは、ピクニックの明るさ、楽しさが湧き上がってくるようです。

当館でもなかなか公開されないこの貴重なルノワール作品を、
ボストン美術館の作品の中でもとりわけ人気の高い、ルノワールの《ブージヴァルのダンス》や、
コロー、ミレー、ドガらの名作と共にお楽しみください。

【展覧会情報】
展覧会名:「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」
会期:2016年3月19日〜8月21日
会場:名古屋ボストン美術館
詳しい展覧会情報はこちらからご覧頂けます。

2016年4月14日

黒田清輝《摘草》を東京国立博物館(上野)に貸出中!

東京国立博物館で開催の「生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠」展へ、
黒田清輝の油彩作品《摘草》を出品しています。

摘草;Gathering Herbs黒田清輝
《摘草》
油彩/カンヴァス
1891(明治24)年
三菱一号館美術館寄託

日本近代洋画の巨匠黒田清輝は幕末の1866年に生まれました。ちょうど今年が生誕150周年にあたります。
これを記念して、現在、東京国立博物館では大規模な黒田清輝の回顧展が開催されています。
当館からは、寄託作品である《摘草》を出品しています。
《摘草》は1891(明治24)年、若き画家のフランス留学時代に描かれました。
奥行きのある広々とした野で、若い女性が野草を摘んでいます。画面の奥には、
19世紀末のフランスでよく見られた巨大な摘みわらが描かれています。

留学中の黒田がしばしば訪れたフランス北部は、秋から春にかけての時期には曇り空のことが多く、
ぼんやりした光はそのことを裏付けています。
彼女の左後方には、少女が前傾姿勢をとって、野草を探しているのでしょうか、足元を見ながら歩いています。
不思議なのは、この少女が主人公の女性と比べて不自然なほど小さく描かれていること。
とはいえ、この少女がいないと作品全体のバランスが崩れてしまうのが興味深いところです。

右下に描き込まれたサインは「SEYKI KOVRODA」とあります。
フランス語では「Y」は「I」二つ分とされ、「イ」と発音されます。
またフランス語の祖先であるラテン語ではVはUと同じ文字でした。
フランス語では「OU」は「ウ」と発音されます。したがって、
サイン全体をフランス語式に読むと「セイキ クロダ」となります。

【展覧会情報】
展覧会名:「生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠」
会期:2016年3月23日~5月15日
会場:東京国立博物館(上野)
URL:http://www.seiki150.jp/

2016年4月12日

オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を愛知県美術館に貸出中!

愛知県美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》(当館寄託作品)
を出品しています。

パリスの審判 小

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

昨年、上野の国立西洋美術館で始まり、仙台の宮城県美術館へ巡回していた「黄金伝説」展が、4月1日、
名古屋の愛知県美術館で始まりました。この展覧会では、古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、
黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。
当館寄託のピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》はその一点。これまで展覧会を見逃した方、
もう一度《パリスの審判》に会いたい方、是非名古屋でご覧ください。展覧会は5月29日までの開催、
これが最後のチャンスです!

作品に描かれているのは、古代ギリシャ神話に登場する三柱の美しき女神と羊飼いの若き美青年です。
神々が招待された、海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式結婚式に、闘争の女神エリスは
招かれませんでした。怒ったエリスは「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。
結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲らず、
これを見た大神ゼウスは、トロイア王の息子で、羊飼いとなっていた若者パリスに選ばせます。
女神たちはパリスにさまざまな賄賂を提示しますが、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテを
パリスは選びました。「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのこと。パリスと恋に
落ちたヘレネは、パリスと共にスパルタから逃亡します。これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。

ルノワールが南仏カーニュ・シュル・メールのアトリエで描いたこの《パリスの審判》には、
明るい光が満ち満ちており、女神たちの肌は輝き、背景の木々も燃え立つようです。
印象主義の巨匠の清々しい色彩を是非ご堪能ください。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説展 燦然と輝く遺宝 最高峰の文明展」
会期:2016年4月1日〜5月29日
会場:愛知県美術館(名古屋)
詳しい展覧会情報は<こちらからご覧頂けます。

2016年1月27日

ルノワール《パリスの審判》を宮城県美術館に貸出中!

宮城県美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》
(当館寄託作品)を出品しています。

パリスの審判 小ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

当館寄託のピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を貸し出していた「黄金伝説」展が
1月22日より宮城県美術館で開催されています。国立西洋美術館での展覧会を見逃した方、仙台でご覧頂けます!
展覧会では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。

ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは
「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、
愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、
トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。
女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。
「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。
パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。

ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。
女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」会期:2016年1月11日〜3月6日
会場:宮城県美術館(仙台)
詳細は こちらからご覧頂けます。
「黄金伝説」展は、宮城県美術館で閉幕後は愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年12月2日

ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》とポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》をドイツへ貸出中!

ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)で開催中の「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」展へ、
ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》とポール・セザンヌ
《りんごとテーブルクロス》を出品しています。

ルノワール ボンピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》
油彩・カンヴァス
1884年
三菱一号館美術館寄託

セザンヌのリンゴポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》
油彩・カンヴァス
1878-1880年
三菱一号館美術館寄託

三浦篤氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)が総監修した展覧会「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
がドイツのボンで開催されています。日本に紹介されて以来、日本人は印象派の絵画に深く共感してきました。
国立西洋美術館を設立するきっかけとなった、川崎造船所の経営者松方幸次郎が収集したコレクションや、
倉敷紡績の経営者大原孫三郎が洋画家の児島虎次郎に選定させて購入した大原美術館のコレクションなど
はとくに有名で、その質と規模によって知られています。こうした秀でたコレクションは、日本人の西洋絵画、
特に印象派への愛好心を育ててきました。現在では、全国の美術館が印象派の重要な作品を所蔵しています。
今回の展覧会は、日本人が収集してきた印象派絵画のコレクションを大規模に紹介する画期的なものです。

当館にも質の高い印象派の絵画が収蔵されています。
ルノワールの《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》は、画家がイタリアでオールドマスターの作品を学んだ後に
描かれました。堅牢な輪郭線、落ち着いた色彩、滑らかな筆致は、ルノワールがイタリアでの研究を経て獲得した新しい
境地を示しています。モデルの若い女性の端正な魅力が画面いっぱいに広がり、見る者に無条件の幸福を感じさせます。

セザンヌの《りんごとテーブルクロス》は画家が40歳頃の作品です。ルノワール作品よりも早い年代の作品ながら、
大胆な構図や筆致が20世紀の絵画に通ずる革新性を示しています。この作品が制作された頃、セザンヌは複数の林檎と
白いナプキンを組み合わせた作品を多く描きました。フランスの市場でよく見かける、手のひらに入る小さ目の林檎が、
愛らしいながらも圧倒的な存在感を持って迫ってきます。

【展覧会情報】
展覧会名:「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
会期:2015年10月8日〜2016年2月21日
会場:ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)
詳細はこちらからご確認ください。

2015年11月20日

梅原龍三郎《読書》を石橋美術館(福岡・久留米)に貸出中!

石橋美術館で開催の「伝説の洋画家たち 二科100年」展へ、梅原龍三郎《読書》(当館寄託作品)を出品しています。

読書 

梅原龍三郎
《読書》
油彩・カンヴァス
1911年
三菱一号館美術館寄託

1908年、梅原龍三郎はフランスに留学します。リュクサンブール美術館でルノワール作品を目撃し、衝撃を受けた梅原は、その翌年の1909年、南仏カーニュ・シュル・メールのアトリエに巨匠を訪ねています。紹介状もなく訪ねてきた20歳の梅原を、リウマチを患っていた晩年のルノワールは快く家に迎え入れました。その後、梅原はルノワールに師事することになります。
梅原はたびたび師のアトリエを訪れました。留学時代半ばに描かれたこの作品は、師が得意とした柔らかな肉体表現を梅原が会得したことを示しています。落ち着いた色彩が画面を支配し、留学中、様々な色彩表現を模索した画家の試みを生き生きと伝えてくれます。
この作品は、帰国後の1917年、二科展の京都会場において、梅原の為に特別に設けられた一室で展示されました。

【展覧会情報】
展覧会名:「伝説の洋画家たち 二科100年」
会期:2015年11月7日〜2015年12月27日
会場:石橋美術館(福岡・久留米)
URL:http://www.ishibashi-museum.gr.jp/exhibitions/d/35

2015年11月10日

オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を国立西洋美術館に貸出中!

国立西洋美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》(当館寄託作品)を出品しています。
パリスの審判 小

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

 上野の国立西洋美術館で開催されている「黄金伝説」展では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
 物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。
 ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」
会期:2015年10月16日〜2016年1月11日
会場:国立西洋美術館(上野)
URL: http://www.tokyo-np.co.jp/gold/

※「黄金伝説」展は、国立西洋美術館閉幕後、宮城県美術館(2016年1月22日~3月6日)、愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年11月9日

ジャポニスムの銀器《群魚文ピッチャー》とマルシアル=ポテモンのエッチングを久米美術館に貸出中!

久米美術館で開催の「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」展へ、当館所蔵のエドワード・C.ムーア《群魚文ピッチャー》とアドルフ・マルシアル=ポテモンによる銅版画集『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』の中から3点を出品しています。

群魚文ピッチャー

エドワード・C.ムーア
《群魚文ピッチャー》
銀、銅、金
三菱一号館美術館蔵

 

アドルフ・マルシアル=ポテモン

アドルフ・マルシアル=ポテモン
『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』より
エッチング・紙
1878年発行
三菱一号館美術館蔵

19世紀後半の欧米では、開国したばかりの日本の品物が大量に輸入され、大変なブームになっていました。この銀製のピッチャーは、極東の品物を販売していたロンドンのティファニー商会が製造元で、鎚目(つちめ)や表面の魚の装飾など、日本の工芸品の影響が顕著に表れています。ピッチャー胴部の輝く銀は、まるで透明な水を湛えたガラスの水槽、繊細に仕上げられた魚たちはその中で泳いでいるかのようです。

マルシアル=ポテモンによる銅版画は1878年にパリで万国博覧会が開催された際に発行されたもの。丁髷(ちょんまげ)、着物姿のひとりの若い日本人が万博を訪れた、というストーリーで、ビストロ前にいるパリジャンたちから「まるで展示品であるかのよう」に好奇の眼で見られたり、洋装店で西洋式の衣裳をあつらえたり、シルクハットをかぶって写真館で写真を撮ってもらったり、万博会場を訪ねたり、とさまざまな情景が描かれています。

 

【展覧会情報】
展覧会名:「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」
会期:2015年10月31日〜2015年12月6日
会場:久米美術館
URL:http://www.kume-museum.com/exhibition.html

2015年11月6日

アルフレッド・シスレー《ルーヴシエンヌの一隅》を練馬区立美術館に貸出中!

練馬区立美術館で開催の「アルフレッド・シスレー展―印象派、空と水辺の風景画家」展へ
アルフレッド・シスレー《ルーヴシエンヌの一隅》(当館寄託作品)を出品しています。

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アルフレッド・シスレー
《ルーヴシエンヌの一隅》
油彩・カンヴァス
1872年
三菱一号館美術館寄託

ルーヴシエンヌはパリから10キロほどにあるセーヌ河近くの村の名前です。
フランス生まれのイギリス人の印象主義の画家アルフレッド・シスレーは、1871年、
普仏戦争とパリ・コミューンの混乱が収まりつつあったころ、ルーヴシエンヌに移り住みました。
シスレーは1874年までこの村に住み、四季折々の姿を描きました。ルーヴシエンヌの付近には、
ブ-ジヴァルやポール・マルリーなど印象主義の画家たちが作品を描いた場所が点在しています。

《ルーヴシエンヌの一隅》では、坂の上に並ぶ白い壁の家々と空の青の対比が印象的。
画面手前へ下ってくる坂の草むらの色と、空へまっすぐ伸びた、葉を落とした木々が、
冬の引き締まった空気を伝えてきます。

【展覧会情報】
展覧会名:「アルフレッド・シスレー展―印象派、空と水辺の風景画家」
会場:練馬区立美術館
会期:2015年9月20日〜2015年11月15日
URL:http://www.neribun.or.jp/web/01_event/d_museum.cgi?id=1006

美術館ニュース

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2019年4月5日

坂本繁二郎作品を久留米市美術館・練馬区立美術館に貸し出します。

久留米市美術館と練馬区立美術館で開催する「没後50年 坂本繁二郎展」に坂本繁二郎作品を出品しますので、お知らせします。

林檎と馬鈴薯;Apples and Potatoes坂本繁二郎 《林檎と馬鈴薯》1938年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館蔵

【展覧会情報】
福岡県久留米市に生まれた坂本繁二郎は、留学前は牛、帰国後は馬、戦後には静物、とくに能面、最晩年は月を主に描きました。明治の文豪夏目漱石が言及した《うすれ日》、戦後の能面を描いた静物画の秀作《壁》などは、画業を概観するうえで重要な作品として、画家が亡くなって50年を機に開催される展覧会を彩ります。

<展覧会名>
没後50年 坂本繁二郎展
<会  期>
(1)2019年4月 6日(土)~6月9日(日)
(2)2019年7月14日(日)~9月16日(日)
<会  場>
(1)久留米市美術館
(2)練馬区立美術館
<貸出作品>
坂本繁二郎 《うすれ日》 1912年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館寄託
坂本繁二郎 《林檎と馬鈴薯》1938年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館蔵
坂本繁二郎 《壁》 1954年、油彩・カンヴァス、三菱一号館美術館寄託
<サイト>
https://www.ishibashi-bunka.jp/kcam/exhibition/20190406-2/

2017年4月7日

ジャポニスムの工芸品を、横浜美術館「ファッションとアート 麗しき東西交流」展へ貸し出します!

横浜美術館で4月15日に開幕する「ファッションとアート 麗しき東西交流」展へ、
当館所蔵のジャポニスムの工芸品のコレクションを出品します。

横美貸出 伊万里ロイヤル・ウースター社《伊万里写ティーセット》1881年 磁器 三菱一号館美術館蔵

横浜美術館は、横浜市のみなとみらい地区に位置し、19世紀半ばの日本の開国の歴史を背負った土地にあります。当時は小さな寒村だった横浜は、日本政府の様々な意図を背負って1859(安政6)年に開港します。爾来、横浜は、異文化を受け入れ、日本の文物を送り出す一大拠点となり、100年経たないうちに、日本で最も大きな都市のひとつへと成長しました。横浜からは着物などの織物や陶磁器などを欧米へ大々的に輸出し、かの地でジャポニスムの一大潮流を生むきっかけを作りました。海外からは、ドレスや装身具、また写真や絵画などが輸入され、日本が西洋化する大きな原動力となりました。

横美貸出 ワイングラス制作者不詳《菊花文ワイングラス》1900年頃 ガラス 三菱一号館美術館蔵

横浜美術館にて満を持して開催される「ファッションとアート 麗しき東西交流」展では、横浜という土地の持つ歴史と、横浜が立役者となった東西交流を、「麗しき」というキーワードを基点とし、さまざまな美術、工芸品を有機的に構成して読み解きます。京都服飾文化研究財団所蔵の多数のドレスを中心とした服飾品と共に、三菱一号館美術館からは、陶磁器、ガラス器、銀器等々、総数60ピースを超える作品を出品します。

横美貸出 群魚群ピッチャーティファニー商会/エドワード・C・ムーア《群魚文ピッチャー》1877年 銀、銅、金 三菱一号館美術館蔵

開会する4月半ばには、横浜美術館前の広場は春の陽光と港の波のきらめきをたっぷりと感じさせることでしょう。
一年でも最もいい季節の横浜の展覧会で、当館秘蔵の作品の数々をぜひご堪能ください。

横美 ファッション展覧会チラシ 小 修正
【展覧会情報】
展覧会名:「ファッションとアート 麗しき東西交流」
会期:2017年4月15日〜6月25日
会場:横浜美術館
横浜美術館WEBサイトはこちら

2016年6月14日

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画を ポーラ美術館(箱根)に貸出中!

ポーラ美術館で開催している「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展へ、
当館所蔵のアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの版画集『彼女たち』と『レスタンプオリジナル』最終刊の
表紙を出品しています。

ニュース ロートレック 20160613 トリミングアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《座る女道化師―シャ=ユ=カオ嬢》1896年
リトグラフ、洋紙
53.3 x 40.5cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)

ニュース ロートレック② トリミングアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
『彼女たち』《寝台の女、横顔―朝の目覚め》1896年
リトグラフ、洋紙
41.0 x 53.0cm
三菱一号館美術館蔵
(2016年5月12日~7月6日に展示)

日本でも人気の高いフランスの画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは、
19世紀末のパリの風俗を多く描いたことで知られています。

キャバレーでフレンチカンカンを踊る女たち、舞台上でライトを浴びる歌手等、世紀末ショービジネスの華やかな世界。
そして、酒瓶を前にしてぼんやりする二日酔いの女や、しどけない姿の娼婦たち。
ロートレックは社会の最底辺に生きる人々の姿を、親愛の情を持って描きだしました。

そんなロートレックの作品の中から、『彼女たち』を出品しています。
『彼女たち』は、パリの高級娼館で働く娼婦たちを捉えた版画集です。全12点の作品には、
娼館の女たちの日常が描かれています。たとえば、みだれ髪で気怠そうにたらいに水をくんでいる娼婦、
仕事を終え、客の前でコルセットを身につける娼婦など。19世紀末のフランスには、ルノワールやモネが描く、
明るい外光に満ちた都会的で華やかな生活の裏に、このような薄暗い世界も存在していました。

ポーラ美術館の「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションに見る美の近代」展は、
この時代のフランスのファッションを、ルノワールやモネが描いた油彩画や版画、絹地やレースが眩しいドレス、
貴婦人の使った銀製の化粧道具、香水瓶、女性が髪に飾った櫛などの装身具や色とりどりの貴石を使った宝飾品等
によって、総合的に描き出しています。当館の版画集『彼女たち』も展示替えをしつつ、4点ずつご覧になれます。

華やかで親密な19世紀のフランスの雰囲気を堪能できる、
「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」展にどうぞお出かけください。

【展覧会情報】
展覧会名:「Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代」
会期:2016年3月19日〜9月4日
会場:ポーラ美術館(箱根)
展覧会サイトはこちらをご覧ください。

2016年4月27日

オーギュスト・ルノワール《ピクニック》を名古屋ボストン美術館に貸出中!

名古屋ボストン美術館で開催の「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」展へ、
ピエール=オーギュスト・ルノワール《ピクニック》(当館寄託作品)を出品しています。

【作品貸出】ルノワールピクニック 20160421原稿起案ピエール=オーギュスト・ルノワール
《ピクニック》制作年不詳
油彩・カンヴァス
51.2 × 55.8cm
三菱一号館美術館寄託

名古屋ボストン美術館は1999年の開館以来、
ボストン美術館の所蔵品によって構成される展覧会を数多く開催してきました。
3月19日に開会した「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」展は、
オーギュスト・ルノワールが活躍した時代とその前後の油彩画、版画、写真など、
ボストン美術館所蔵の87点と国内作品2点の全89点によって構成するものです。
この展覧会に、当館の寄託作品である、ルノワールの油彩画《ピクニック》を特別出品として貸し出しています。

よく知られているように、油彩絵具がチューブ入りになるまで、画家たちは室内のアトリエで制作していました。
印象主義の画家たちに大きな影響を与えた、田園や森を主題としたミレーらを中心としたバルビゾン派の画家
たちも、戸外でスケッチし、それをアトリエに持ち帰って描いていたのです。
ルノワールら、印象主義の画家たちは、その頃発明されたチューブに入った絵具とイーゼルを戸外に持ち出して、
風の吹きぬける草原や、太陽の光を受けて輝くセーヌの水面など、われわれになじみ深い作品を生み出しました。
戸外で直接自然を見て描くことが、彼らの作品の色彩や画題の選択に大きな影響を与えたのです。

当館から貸し出しているルノワールの《ピクニック》は、こうした開放的な印象主義の作風を余すところなく
伝えてくれる作品です。澄んだ青い空の下、緑の輝く大地に若い女性たちが集まって談笑しています。
彼女たちはふんわりと軽いドレスとエプロンをつけた気取らない服装をしており、彩度の高い青、赤、緑などの
色彩が輝く画面からは、ピクニックの明るさ、楽しさが湧き上がってくるようです。

当館でもなかなか公開されないこの貴重なルノワール作品を、
ボストン美術館の作品の中でもとりわけ人気の高い、ルノワールの《ブージヴァルのダンス》や、
コロー、ミレー、ドガらの名作と共にお楽しみください。

【展覧会情報】
展覧会名:「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」
会期:2016年3月19日〜8月21日
会場:名古屋ボストン美術館
詳しい展覧会情報はこちらからご覧頂けます。

2016年4月14日

黒田清輝《摘草》を東京国立博物館(上野)に貸出中!

東京国立博物館で開催の「生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠」展へ、
黒田清輝の油彩作品《摘草》を出品しています。

摘草;Gathering Herbs黒田清輝
《摘草》
油彩/カンヴァス
1891(明治24)年
三菱一号館美術館寄託

日本近代洋画の巨匠黒田清輝は幕末の1866年に生まれました。ちょうど今年が生誕150周年にあたります。
これを記念して、現在、東京国立博物館では大規模な黒田清輝の回顧展が開催されています。
当館からは、寄託作品である《摘草》を出品しています。
《摘草》は1891(明治24)年、若き画家のフランス留学時代に描かれました。
奥行きのある広々とした野で、若い女性が野草を摘んでいます。画面の奥には、
19世紀末のフランスでよく見られた巨大な摘みわらが描かれています。

留学中の黒田がしばしば訪れたフランス北部は、秋から春にかけての時期には曇り空のことが多く、
ぼんやりした光はそのことを裏付けています。
彼女の左後方には、少女が前傾姿勢をとって、野草を探しているのでしょうか、足元を見ながら歩いています。
不思議なのは、この少女が主人公の女性と比べて不自然なほど小さく描かれていること。
とはいえ、この少女がいないと作品全体のバランスが崩れてしまうのが興味深いところです。

右下に描き込まれたサインは「SEYKI KOVRODA」とあります。
フランス語では「Y」は「I」二つ分とされ、「イ」と発音されます。
またフランス語の祖先であるラテン語ではVはUと同じ文字でした。
フランス語では「OU」は「ウ」と発音されます。したがって、
サイン全体をフランス語式に読むと「セイキ クロダ」となります。

【展覧会情報】
展覧会名:「生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠」
会期:2016年3月23日~5月15日
会場:東京国立博物館(上野)
URL:http://www.seiki150.jp/

2016年4月12日

オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を愛知県美術館に貸出中!

愛知県美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》(当館寄託作品)
を出品しています。

パリスの審判 小

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

昨年、上野の国立西洋美術館で始まり、仙台の宮城県美術館へ巡回していた「黄金伝説」展が、4月1日、
名古屋の愛知県美術館で始まりました。この展覧会では、古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、
黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。
当館寄託のピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》はその一点。これまで展覧会を見逃した方、
もう一度《パリスの審判》に会いたい方、是非名古屋でご覧ください。展覧会は5月29日までの開催、
これが最後のチャンスです!

作品に描かれているのは、古代ギリシャ神話に登場する三柱の美しき女神と羊飼いの若き美青年です。
神々が招待された、海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式結婚式に、闘争の女神エリスは
招かれませんでした。怒ったエリスは「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。
結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲らず、
これを見た大神ゼウスは、トロイア王の息子で、羊飼いとなっていた若者パリスに選ばせます。
女神たちはパリスにさまざまな賄賂を提示しますが、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテを
パリスは選びました。「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのこと。パリスと恋に
落ちたヘレネは、パリスと共にスパルタから逃亡します。これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。

ルノワールが南仏カーニュ・シュル・メールのアトリエで描いたこの《パリスの審判》には、
明るい光が満ち満ちており、女神たちの肌は輝き、背景の木々も燃え立つようです。
印象主義の巨匠の清々しい色彩を是非ご堪能ください。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説展 燦然と輝く遺宝 最高峰の文明展」
会期:2016年4月1日〜5月29日
会場:愛知県美術館(名古屋)
詳しい展覧会情報は<こちらからご覧頂けます。

2016年1月27日

ルノワール《パリスの審判》を宮城県美術館に貸出中!

宮城県美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》
(当館寄託作品)を出品しています。

パリスの審判 小ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

当館寄託のピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を貸し出していた「黄金伝説」展が
1月22日より宮城県美術館で開催されています。国立西洋美術館での展覧会を見逃した方、仙台でご覧頂けます!
展覧会では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。

ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは
「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、
愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、
トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。
女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。
「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。
パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。

ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。
女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」会期:2016年1月11日〜3月6日
会場:宮城県美術館(仙台)
詳細は こちらからご覧頂けます。
「黄金伝説」展は、宮城県美術館で閉幕後は愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年12月2日

ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》とポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》をドイツへ貸出中!

ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)で開催中の「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」展へ、
ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》とポール・セザンヌ
《りんごとテーブルクロス》を出品しています。

ルノワール ボンピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》
油彩・カンヴァス
1884年
三菱一号館美術館寄託

セザンヌのリンゴポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》
油彩・カンヴァス
1878-1880年
三菱一号館美術館寄託

三浦篤氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)が総監修した展覧会「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
がドイツのボンで開催されています。日本に紹介されて以来、日本人は印象派の絵画に深く共感してきました。
国立西洋美術館を設立するきっかけとなった、川崎造船所の経営者松方幸次郎が収集したコレクションや、
倉敷紡績の経営者大原孫三郎が洋画家の児島虎次郎に選定させて購入した大原美術館のコレクションなど
はとくに有名で、その質と規模によって知られています。こうした秀でたコレクションは、日本人の西洋絵画、
特に印象派への愛好心を育ててきました。現在では、全国の美術館が印象派の重要な作品を所蔵しています。
今回の展覧会は、日本人が収集してきた印象派絵画のコレクションを大規模に紹介する画期的なものです。

当館にも質の高い印象派の絵画が収蔵されています。
ルノワールの《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》は、画家がイタリアでオールドマスターの作品を学んだ後に
描かれました。堅牢な輪郭線、落ち着いた色彩、滑らかな筆致は、ルノワールがイタリアでの研究を経て獲得した新しい
境地を示しています。モデルの若い女性の端正な魅力が画面いっぱいに広がり、見る者に無条件の幸福を感じさせます。

セザンヌの《りんごとテーブルクロス》は画家が40歳頃の作品です。ルノワール作品よりも早い年代の作品ながら、
大胆な構図や筆致が20世紀の絵画に通ずる革新性を示しています。この作品が制作された頃、セザンヌは複数の林檎と
白いナプキンを組み合わせた作品を多く描きました。フランスの市場でよく見かける、手のひらに入る小さ目の林檎が、
愛らしいながらも圧倒的な存在感を持って迫ってきます。

【展覧会情報】
展覧会名:「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
会期:2015年10月8日〜2016年2月21日
会場:ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)
詳細はこちらからご確認ください。

2015年11月20日

梅原龍三郎《読書》を石橋美術館(福岡・久留米)に貸出中!

石橋美術館で開催の「伝説の洋画家たち 二科100年」展へ、梅原龍三郎《読書》(当館寄託作品)を出品しています。

読書 

梅原龍三郎
《読書》
油彩・カンヴァス
1911年
三菱一号館美術館寄託

1908年、梅原龍三郎はフランスに留学します。リュクサンブール美術館でルノワール作品を目撃し、衝撃を受けた梅原は、その翌年の1909年、南仏カーニュ・シュル・メールのアトリエに巨匠を訪ねています。紹介状もなく訪ねてきた20歳の梅原を、リウマチを患っていた晩年のルノワールは快く家に迎え入れました。その後、梅原はルノワールに師事することになります。
梅原はたびたび師のアトリエを訪れました。留学時代半ばに描かれたこの作品は、師が得意とした柔らかな肉体表現を梅原が会得したことを示しています。落ち着いた色彩が画面を支配し、留学中、様々な色彩表現を模索した画家の試みを生き生きと伝えてくれます。
この作品は、帰国後の1917年、二科展の京都会場において、梅原の為に特別に設けられた一室で展示されました。

【展覧会情報】
展覧会名:「伝説の洋画家たち 二科100年」
会期:2015年11月7日〜2015年12月27日
会場:石橋美術館(福岡・久留米)
URL:http://www.ishibashi-museum.gr.jp/exhibitions/d/35

2015年11月10日

オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を国立西洋美術館に貸出中!

国立西洋美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》(当館寄託作品)を出品しています。
パリスの審判 小

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

 上野の国立西洋美術館で開催されている「黄金伝説」展では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
 物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。
 ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」
会期:2015年10月16日〜2016年1月11日
会場:国立西洋美術館(上野)
URL: http://www.tokyo-np.co.jp/gold/

※「黄金伝説」展は、国立西洋美術館閉幕後、宮城県美術館(2016年1月22日~3月6日)、愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年11月9日

ジャポニスムの銀器《群魚文ピッチャー》とマルシアル=ポテモンのエッチングを久米美術館に貸出中!

久米美術館で開催の「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」展へ、当館所蔵のエドワード・C.ムーア《群魚文ピッチャー》とアドルフ・マルシアル=ポテモンによる銅版画集『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』の中から3点を出品しています。

群魚文ピッチャー

エドワード・C.ムーア
《群魚文ピッチャー》
銀、銅、金
三菱一号館美術館蔵

 

アドルフ・マルシアル=ポテモン

アドルフ・マルシアル=ポテモン
『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』より
エッチング・紙
1878年発行
三菱一号館美術館蔵

19世紀後半の欧米では、開国したばかりの日本の品物が大量に輸入され、大変なブームになっていました。この銀製のピッチャーは、極東の品物を販売していたロンドンのティファニー商会が製造元で、鎚目(つちめ)や表面の魚の装飾など、日本の工芸品の影響が顕著に表れています。ピッチャー胴部の輝く銀は、まるで透明な水を湛えたガラスの水槽、繊細に仕上げられた魚たちはその中で泳いでいるかのようです。

マルシアル=ポテモンによる銅版画は1878年にパリで万国博覧会が開催された際に発行されたもの。丁髷(ちょんまげ)、着物姿のひとりの若い日本人が万博を訪れた、というストーリーで、ビストロ前にいるパリジャンたちから「まるで展示品であるかのよう」に好奇の眼で見られたり、洋装店で西洋式の衣裳をあつらえたり、シルクハットをかぶって写真館で写真を撮ってもらったり、万博会場を訪ねたり、とさまざまな情景が描かれています。

 

【展覧会情報】
展覧会名:「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」
会期:2015年10月31日〜2015年12月6日
会場:久米美術館
URL:http://www.kume-museum.com/exhibition.html

2015年11月6日

アルフレッド・シスレー《ルーヴシエンヌの一隅》を練馬区立美術館に貸出中!

練馬区立美術館で開催の「アルフレッド・シスレー展―印象派、空と水辺の風景画家」展へ
アルフレッド・シスレー《ルーヴシエンヌの一隅》(当館寄託作品)を出品しています。

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アルフレッド・シスレー
《ルーヴシエンヌの一隅》
油彩・カンヴァス
1872年
三菱一号館美術館寄託

ルーヴシエンヌはパリから10キロほどにあるセーヌ河近くの村の名前です。
フランス生まれのイギリス人の印象主義の画家アルフレッド・シスレーは、1871年、
普仏戦争とパリ・コミューンの混乱が収まりつつあったころ、ルーヴシエンヌに移り住みました。
シスレーは1874年までこの村に住み、四季折々の姿を描きました。ルーヴシエンヌの付近には、
ブ-ジヴァルやポール・マルリーなど印象主義の画家たちが作品を描いた場所が点在しています。

《ルーヴシエンヌの一隅》では、坂の上に並ぶ白い壁の家々と空の青の対比が印象的。
画面手前へ下ってくる坂の草むらの色と、空へまっすぐ伸びた、葉を落とした木々が、
冬の引き締まった空気を伝えてきます。

【展覧会情報】
展覧会名:「アルフレッド・シスレー展―印象派、空と水辺の風景画家」
会場:練馬区立美術館
会期:2015年9月20日〜2015年11月15日
URL:http://www.neribun.or.jp/web/01_event/d_museum.cgi?id=1006

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