美術館ニュース

2018年11月1日

三菱一号館美術館 学芸員 安井裕雄 「第13回西洋美術振興財団賞『学術賞』」受賞

このたび、三菱一号館美術館 学芸グループ 副グループ長の安井裕雄は、2018年2月8日から5月20日まで当館で開催した「ルドン―秘密の花園」展によって、「第13回西洋美術振興財団賞『学術賞』」を受賞しました。三菱一号館美術館を運営する三菱地所株式会社は2011年「第6回西洋美術振興財団賞『文化振興賞』」を受賞しており、これに続く栄えある受賞となりました。
10月30日西洋美術振興財団が主催する「第13回西洋美術振興財団賞」の授賞式が東京・上野の精養軒で行われ、学術賞2名と文化振興賞1件の受賞者の一人として登壇致しました。

左から、埼玉県立近代美術館 学芸主幹 平野 到 氏、三菱一号館美術館 安井 裕雄、公益財団法人 鹿島美術財団 常務理事 高橋 司 氏

受賞理由

「ルドン-秘密の花園」展は、フランス象徴主義の代表的画家オルディロン・ルドン(1840-1916年)のパステル画の大作≪グラン・ブーケ(大きな花束)≫を所蔵する三菱一号館美術館ならではの学術的、画期的な展覧会であった。展覧会の中心は、同作がその主役となるドムシー男爵城館食堂の壁画を飾った装飾連作であり、展覧全体を通して「植物」と「装飾」という二つのコンセプトに思索的に巧みにまとめ上げていた。また、美しいが、繊細な扱いが必要とされるフラジルなルドン作品をオルセー美術館を中心に世界各地から収集しての本展覧会の実現は高く評価される。そうした展覧会の監修と、図録の編集を中心的に担当、執筆したのが安井氏であり、各章解説は簡明かつ深い内容で、それらの文章がおしゃれな造本の内で相互に関連しあい、展示作品と相まって心地よいハーモニーを奏でている。さらに2本のエッセイも新知見に富む秀逸な論考で、それは長年にわたって培ってきた安井氏の研鑽の結晶であり、その成果は顕彰に十分に値すると判断された。

受賞者コメント

このたび公益財団法人西洋美術振興財団より、西洋美術振興財団賞 学術賞を授与されました。平成7年に設立された同財団は、高階秀爾理事長のもと、西洋美術に関する調査研究等の促進とともに、美術の発展に寄与してきました。また西洋美術振興財団賞は、西洋美術の理解と文化交流の促進、西洋美術研究の発展のために、同財団によって平成18年に創設されました。13回目となります学術賞の過去の受賞者は、受賞後に更に活躍をなさっていることから、賞の名に恥じないように努力したいと存じます。

美術館ニューストップへ