


服部一成
「三菱一号館美術館」という特徴ある名前には、「原点を顧みて三菱一号館を復元し、未来に向けて美術館を作る」という理念が凝縮されている。この名前そのものをシンボルにしようと考えた。「三菱」を中心軸にして「一号館」「美術館」を左右にシンメトリーに配置し、繰り返しの音のユニークさを視覚的にも強調した。「文化交流・発信の中核」という美術館のコンセプトを踏まえ、東西文化の交流をイメージして、和文名と英文名を常に組み合わせて使用するプランとした。文字のフォルムは直線で構成し、石に彫り込まれた文字のようなクラシックさと、モダンな造形感覚の両立を図り、三菱一号館が建った19世紀と現代との時代の交流をイメージした。赤いシンボルカラーは、建物の煉瓦の色であり、また、街の中心地にあって多様な人々 が行き交う新しいタイプの美術館の活力を象徴する色として選んだ。