本展の見どころ

レオナルド・ダ・ヴィンチ ミケランジェロ

背景

失われた作品が追随者によって伝えられる―「レダと白鳥」に見る2人の対比

ギリシア神話の「レダと白鳥」は、スパルタ王の妻レダが、白鳥に化けたゼウスに誘惑されている場面を描いています。
「レダと白鳥」のテーマは両者ともに共通し、絵画となっていながらそれらは失われ、追随者による模倣によってのみオリジナルの姿が偲ばれる状況となっています。

ミケランジェロに基づく 《レダと白鳥》

ミケランジェロの失われたオリジナル作品はフェッラーラ公アルフォンソ・デステから依頼されました。自身の作品であるジュリアーノ・デ・メディチの墓碑に置かれた《夜》の寓意像の彫刻作品を思わせる、うつむいた女性の優美な横顔が印象的に描かれ、柔らかな雰囲気の中でレダと白鳥が向かい合っています。

3. フランチェスコ・ブリーナ(帰属) 《レダと白鳥(失われたミケランジェロ作品に基づく)》
1575年頃 油彩/板 500×605 カーサ・ブオナローティ
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti

レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく 《レダと白鳥》

ミケランジェロの作品と比べて男性性の強調された白鳥が印象的なレオナルドの《レダと白鳥》。画面左下は「レダには、2組の双子が卵から生まれた」とするギリシア神話に基づき描かれています。
本作は、レオナルドの弟子の中でも筆頭としてあげられるメルツィの作品の可能性もあり、レオナルドが生きた時代に描かれたものです。左手に花を持つレダのポーズ、子どもに目を落とす様子はレオナルドが本来描いた構図とほぼ同じものとして現在はフィレンツェのウフィツィ美術館が所蔵しています。

4. レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく 《レダと白鳥》
1505-10年頃 油彩/板 ウフィツィ美術館
©Firenze, Gallerie degli Uffizi, Gabinetto fotografico delle Gallerie degli Uffizi

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