本展の見どころ

レオナルド・ダ・ヴィンチ ミケランジェロ

背景

15世紀イタリアで画家として才能を発揮し、建築、科学、解剖学の分野にまで関心を広げ「万能人」と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチ。10代から頭角を現し「神のごとき」と称された世紀の天才彫刻家ミケランジェロ・ブオナローティ。本展は、芸術家の力量を示す上で最も重要とされ、全ての創造の源である素描(ディゼーニョ)に秀でた2人を対比する日本初の展覧会です。素描のほかに油彩画、手稿、書簡など、トリノ王立図書館やカーサ・ブオナローティ所蔵品を中心におよそ65点が一堂に会します。「最も美しい」素描とされる、レオナルド作《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》と、ミケランジェロ作《〈レダと白鳥〉の頭部のための習作》を間近で見比べる貴重な機会となります。

左)レオナルド・ダ・ヴィンチ《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》
1483-85年頃 金属尖筆、鉛白によるハイライト/明るい黄褐色に地塗りした紙
トリノ王立図書館 ©Torino, Biblioteca Reale

右)ミケランジェロ・ブオナローティ《〈レダと白鳥》〉の頭部のための習作》
1530年頃 赤チョーク/紙
カーサ・ブオナローティ ©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti

3つの見どころ

  • ルネサンスの2大巨匠による稀少な素描を見比べられる
    日本で初めての機会。
  • 「最も美しい」とされるレオナルドの素描
    《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》が来日!
  • 素描のほか、油彩画、彫刻、手稿、書簡など
    約65点を紹介。(うち日本初公開作品を含む。)

ルネサンスとは

14~16世紀にかけて古代ギリシア・ローマの古典文芸復興を目指す運動としてイタリアで興ったルネサンスは、美術において絵画や彫刻といった芸術で古代を通して自然主義を研究することを指します。「自然」をあるがままに再現するため、解剖学に基づいた人体の把握、遠近法に則った奥行きや立体感、陰影法に忠実な表現といった基本的な規則を順守しました。現代を生きる我々のいう「ルネサンス」という言葉は、19世紀中盤に歴史家のジュール・ミシュレやヤーコブ・ブルクハルトらにより歴史概念として用いられ、市民権を得ていまに至ります。ジョルジョ・ヴァザーリが『美術家列伝』の中で「再び生まれる」という意味のイタリア語「リナシッタ」を用いたことが起源であるとされています。

ルネサンスとは

レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)とミケランジェロ・ブオナローティ(1475-1564)

レオナルドは、ミケランジェロよりも23歳年上ですが、2人は「宿命のライバル」といわれています。フィレンツェのヴェッキオ宮殿の壁画における競作、あるいは、考えの違いから起こる対立など互いを強く意識していました。本展では「顔貌」、「絵画と彫刻のパラゴーネ*」、「人体表現」、「馬・建築」、「レダと白鳥」、「手稿」、「書簡・詩歌」、「肖像」の8テーマに沿って両者の作品を対比する日本初の試みです。
*パラゴーネ:イタリア語のparagone。「比較」という意味

レオナルド・ダ・ヴィンチ 《自画像》(ファクシミリ版)マルッチェロ・ヴェヌスティ (帰属)《ミケランジェロの肖像》

レオナルド・ダ・ヴィンチ 《自画像》(ファクシミリ版)
1515-17年頃 赤チョーク/紙 トリノ王立図書館
©Torino, Biblioteca Reale

マルッチェロ・ヴェヌスティ (帰属)《ミケランジェロの肖像》
1535年以降 油彩/ヴァカンス カーサ・ブオナローティ
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione casa Buonarroti

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