三菱一号館美術館公式ブログ「「ボストン美術館 ミレー展」年内まだまだ開館中!<br>12月27日(土)・28日(日)特別開館しております!」

三菱一号館美術館 公式ブログ 当館のイベントの様子や出来事をお知らせしていきます。

2014年12月26日

「ボストン美術館 ミレー展」年内まだまだ開館中!
12月27日(土)・28日(日)特別開館しております!

来月12日まで開催中の「ボストン美術館ミレー展」を好評につき、
2014年は12月27日(土)・28日(日)の2日間も特別開館しております!

各日先着100名のお客様に「ミレー展」オリジナルポストカードをプレゼントもございますので、
年内の2日間をお見逃しなく!
ポストカード画像
『ボストン美術館3大ミレー』を含む4種類の中からランダムで1名につき1枚お配りします。
※種類は選べません。

2014年12月25日

そもそも、「ルツとボアズ」とは? つづき

皆様こんにちは。本日は先の記事の「ルツとボアズ」とは?の続きをご紹介して参ります。
ちょうど本日はクリスマスでもありますので、季節がらぴったりな話題です。

さて前回「ルツとボアズ」は、『旧約聖書』の登場人物の名前であるという事をご紹介いたしました。
ルツとは、モアブ(地名)人の女性です。ユダの女ナオミの息子マフロンと結婚しますが、
夫に先立たれてしまいます。姑のナオミも夫も亡くし、自分の故郷であるユダに帰ることにします。
その際、ナオミは嫁のルツには「自分の故郷へかえりなさい」と申し入れます。しかしながら、
既に夫がいないにもかかわらず、ルツは、自分の故郷、親族、宗教を捨てて見知らぬ土地へと、
姑であるナオミについていくことを選択した、家族思いの女性です。

一方のボアズは、ベツレヘムの大地主でした。
落穂拾いをしているルツを見初め、のちに二人は結婚することとなります。
ちなみに、ナオミとボアズは親戚関係でもありました。旧約聖書の時代には「買い戻しの権利」※1
という決まりが存在しており、血のつながり※2が大変重要視されておりました。
ミレーの《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》は、ボアズがルツを使用人たちに紹介している場面なのです。
ちなみにルツは、大変美しいとされており、アレクサンドル・カバネル((1823ー1889)フランスの画家、
古典、宗教を主題とした作品が多い。)なども肉感的で美しいルツを描いています。

そして、ボアズはイスラエルの王となるダビデの祖先、ダビデはイエスの父ヨセフの祖先であるので、
ルツとボアズはイエスの直系の家系※3なのです!

 このように下敷きとされている物語を知ることで、描かれている情景がより生き生きと映るのではないでしょうか。

SC164482 ルツとボアズ 
ジャン=フランソワ・ミレー《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》1850-53年、油彩・カンヴァス
Bequest of Mrs. Martin Brimmer 06.2421
Photograph ©2014 Museum of Fine Arts, Boston

 
最後に絵の構成の視点から、作品の見どころをご紹介いたします。

1、 農夫たちの視線は自然にルツとボアズに向かうように描かれています。
2、 二人の衣服の色は、他の人物よりも濃い色合いを用いており、自然と二人に注目するように構成されています。
3、 ルツに犬が寄り添っています。犬は西洋では忠実を意味し、ルツの献身さを表す役割を果たしています。

※1
◆買い戻しの権利
「もし同胞の一人が貧しくなったため、自分の所有地の一部を売ったならば、
 それを買い戻す義務を負う親戚が来て、売った土地を買い戻さねばならない。」(レビ記25章25節)

※2
「兄弟が共に暮らしていて、そのうちの一人が子供を残さずに死んだならば、
 死んだ者の妻は家族以外の他の者に嫁いではならない。亡夫の兄弟が彼女のところに入り、
 めとって妻として、兄弟の義務を果たし、 彼女の産んだ長子に死んだ兄弟の名を継がせ、
 その名がイスラエルの中から絶えないようにしなければならない。」(申命記25章5〜6節)

※3
「ボアズにはオベドが生まれた。オベドにはエッサイが生まれ、エッサイにはダビデが生まれた。」
(ルツ記4章21~22節)
ダビデは羊飼いをしていたが、ユダの王となる。
また『新約聖書』にはイエスがダビデの子孫であると述べられている。 

これで皆様も《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》通です!

 

2014年12月22日

MSSサポーターの方必見!
提携施設優待サービスをご存知ですか?

皆様こんにちは。
本日は当館のMSSサポータの皆様に、年末のお出かけに向けてお得情報のお知らせです!
当館のサポーターカードをご提示いただくと、提携施設にて優待サービスが受けられるのをご存知でしょうか?
これからのホリデーシーズンに特典をご活用いただき、
お食事やエンターテイメントなどをお得に楽しんでみてはいかがでしょうか。
詳細はこちらをご覧ください。

MSSカード

MSSサポーターカード

2014年12月12日

そもそも、「ルツとボアズ」とは?

皆様こんにちは。師走も半分がすぎようとしており、今年も残りわずかとなりました。
年の瀬は時間の流れが普段よりも速く感じられます。当館で開催中のミレー展も、
あっという間に会期後半に差し掛かりました。お陰様で大変ご好評いただいており、
12月27日(土)と12月28日(日)の特別開館が決定いたしました!

さて、今回は2014年11月11日(火)に行われた、
「展覧会の愉しみ方講座」の内容をブログでもご紹介させていただきます。
本講座は、お陰様で大変ご好評いただきました。実際にご参加されるのが一番ですが、
ご都合により当日ご参加がかなわなかった方にも、絵の背景にあるエピソードを知ることで、
作品をより楽しく見ていただければ幸いです。 

今回のミレー展では、ボストン美術館の3大ミレーと言われる
《種をまく人》 、《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》、《羊飼いの娘》が同時に展示されております。
レクチャーではこの3大ミレーの《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》を取り上げました。
SC164482 ルツとボアズ 
ジャン=フランソワ・ミレー《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》1850-53年、油彩・カンヴァス
Bequest of Mrs. Martin Brimmer 06.2421
Photograph ©2014 Museum of Fine Arts, Boston

◆そもそも、「ルツとボアズ」とはいったい何のこと?

作品の題名にも記載されている、「ルツとボアズ」。
この単語を聞いただけでは、何を意味する言葉なのか分からない方も多いと思います。
というのは、「ルツとボアズ」というのは、『旧約聖書』の登場人物の名前であり、
聖書の知識がなければ、目にすることはない言葉と言えます。

ミレーは、彼が生活していたフランスの農村の風景を描いておりましたが、
絵の中に聖書の物語を織り込んでいるのです。
『旧約聖書』の題材を用いつつ、あくまでも当時のフランスの農村風景を描いていることが、
描かれている衣服、麦わら帽子、大きな積藁などの特徴からわかります。
(麦わら帽子は、旧約聖書時代の装いではありません!)
「ルツとボアズ」についての知識がなくても鑑賞は可能ですが、この下敷きとなっている物語を知ると、
さらに深く絵を楽しむことが出来ます。まるでなぞ解きのようで面白くもあります。

次回は旧約聖書に出てくるストーリーにそって、さらに詳しくご説明いたします。
つづく

2014年12月10日

篠田節子さんが登場されます!
『三菱一号館美術館ニュースレターvol.4』館長対談ページをお楽しみに!

三菱一号館美術館サポーター(MSS)会員の方に向けて発行している『三菱一号館美術館ニュースレター』。
そのなかの「館長対談」コーナーに、直木賞受賞作家である篠田節子さんにご登場いただきます!

館長の高橋と古くからのご友人でいらっしゃる篠田さんと、
次回開催予定の展覧会「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」展 のコレクションを収集したNGA創設者の娘、
エイルサ・メロンの話題から、芸術における男女の視点の違いなど、幅広い対談内容となっております。

DPP_0026縮小版Café1894にて

※篠田節子さんと高橋館長の対談は2015年1月発行の「三菱一号館美術館ニュースレターvol.4」に掲載予定です。
※「三菱一号館美術館ニュースレターvol.4」送付対象者はミレー展期間終了までに、
 MSS会員となっている方に限ります。

三菱一号館美術館サポーター制度(MSS)について、詳しくはこちら をご覧ください。

2014年12月5日

「ボストン美術館 ミレー展」12月27日・28日年末特別開館決定!

来月12日まで開催中の「ボストン美術館ミレー展」を好評につき、
年末12月27日・28日の2日間を特別開館することが決まりました!
ミレー生誕200周年の最後を飾る特別な2日間です。

各日先着100名のお客様に「ミレー展」オリジナルポストカードをプレゼントします。
『ボストン美術館3大ミレー』を含む4種類の中からランダムで1名につき1枚お配りします。※種類は選べません。

ポストカード画像

 

2014年12月4日

農婦と鵞鳥

皆様こんにちは。
前回に引き続き、ミレー展出品作品《ミルク缶に水を注ぐ農婦》の3つ目の見どころをご紹介いたします。

-ミレーミルク缶ジャン=フランソワ・ミレー《ミルク缶に水を注ぐ農婦》
1859年 油彩、カンヴァス 39.5 × 33.0cm 三菱一号館美術館寄託

農婦の背景に描かれている白い鳥は鵞鳥ですが、
鵞鳥の飼育というのは、農家に生まれた女の子の農作業デビューに与えられる役目でした。
というのは、牛やヤギなどの大きな動物の飼育は、ある程度の力がないと難しく、
少女の初めての仕事としては難しいものだったと想像できます。

画中の鵞鳥は、お世話係の少女の存在を連想させますが、
ミレー家でも6人いた少女たちが、この役割を担当していたのでしょうか・・
生命力あふれる鵞鳥は、ミレーのお気に入りでした。

そんな鵞鳥については、少女の農作業デビューの以外にも、
ミレーの幼少の記憶に纏わるエピソードがあるのですが、
そちらはまた別の機会に・・・