三菱一号館美術館公式ブログ「ノルマンディーVSバルビゾン」

三菱一号館美術館 公式ブログ 当館のイベントの様子や出来事をお知らせしていきます。

2014年11月27日

ノルマンディーVSバルビゾン

皆様こんにちは。
今回はミレー展出品作品の《ミルク缶に水を注ぐ農婦》の見どころについて、ご紹介させていただきます。

☆《ミルク缶に水を注ぐ農婦》注目ポイント!

1、ミルク缶 手前におかれているミルク缶にご注目下さい。本体の片側に取っ手がついています。
  牛乳が入って重くなったミルク缶を肩に担ぐ際、バランスが取りやすいよう、紐を通すためのものです。
  この形状はノルマンディー地方特有のもので、農婦の後ろに描かれている井戸
 (ミレーの実家にあるものと同様の形です)とともに特徴がしっかり描かれています。

2、農婦の頭部
  農婦の頭の被り物は、マルモットと呼ばれるバルビゾン特有のスカーフです。
  
1枚の絵の中にも、ミレーの故郷ノルマンディーや、生活をしていたバルビゾンでのモチーフが
組み合わせられています。それぞれの要素に着目して、もう一度じっくり観察してみてください。

さて、この《ミルク缶に水を注ぐ農婦》にはもうひとつミレーお気にいりのモチーフが描かれているのですが、
おわかりになりますか?次回は3つ目のポイントをご紹介いたします。

2014年11月21日

秋の読書週間継続中!

皆様こんにちは。先日は読書週間に合わせてお勧めの1冊を紹介いたしました。
今回は3階資料コーナーのラインナップから、お勧めの一冊をご紹介いたします!

 ・『ミレー展:「四季」アース色のやさしさ』1991年

  現在開催中のミレー展に出品されている、《ミルク缶に水を注ぐ農婦》が図録の表紙を飾っています。
  この作品は現在当館所蔵ですが、1991年は個人蔵で、日本で初めて公開されたのがこの展覧会でした。
  図録の解説には「1860年にパリで公開されたのみ」で「130年ぶりの一般公開がかなった」とあり、
  この作品が長い年月、一般に公開される機会がなかったということが分かります。 
  展覧会図録は作品の解釈や時代背景だけでなく、このような来歴も教えてくれます。

資料コーナーには、こちらの図録以外にもミレーの展覧会図録をいくつか設置しております。
ぜひこの機会に図録を通して、ミレーの作品の歴史を辿ってみてください。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

2014年11月19日

クリスマス装飾はじめました

皆様こんにちは。
朝晩の冷え込みが冬を感じさせる日々となってまいりました。
いよいよ年末にむけての大イベント!クリスマスシーズンです。
丸の内エリアは今年もディズニーとタイアップを行っており、
街全体がクリスマス一色に染まっております。
装飾を眺めながら、各店舗をウインドウショッピングしたり、
散策をするだけでも楽しい雰囲気です。

当館も毎年恒例となっている、クリスマス装飾を始めました!
美術館の中庭口にはクリスマスツリーが出現し、チケット窓口までの通路には大きな雪の結晶が。

???????????????????????????????
???????????????????????????????

写真より実物の方が素敵です・・・。

また、一号館広場の噴水には「不思議の国のアリス」とコラボレーションしたツリーも登場。
こちらは昼間の様子ですが、夜になるとライトアップされます。

黒い影になっているのは誰でしょう?
???????????????????????????????

てっぺんには、チェシャねこが鎮座しております。
???????????????????????????????

金曜日は午後8時まで開館しておりますので、3階や2階のガラスの廊下からも、
ライトアップされた中庭の眺めを楽しんでいただけます。

昼間とは一味違った中庭はデートにもぴったりです。
まずは下見として、今週末にいかがでしょうか。

2014年11月14日

三菱商事アートゲートプログラム/アートトークセミナーのご案内 11/17(月)まで募集中!

三菱商事アートゲートプログラムの第25回アートトークセミナーにおいて、
当館学芸員の野口が当館の活動について講演を行うこととなりました。
ぜひご参加ください。

<アートトークセミナー情報>
日   時:2014年11月17日(月) 19:00~20:30   受付開始/18:30~ 
会   場:丸の内パークビルディング 28階、東京都千代田区丸の内2―6―1
参 加 費:無料
定   員:150名
応募 締切:2014年11月17日(月)~17:00(先着順。定員になり次第、締め切り。)
      詳細、お申し込みはこちらをご覧ください。

三菱商事アートゲートプログラムとは>
2008年にスタートした本プログラムは、卒業後3年未満の若手アーティストによる作品を公募、
年間200点を三菱商事が購入し社内外での展示の後、チャリティー・オークションにて一般の方々に販売されます。
オークションの売上は、プロのアーティストを志す現役学生に奨学金として還元されます。
本プログラムは、若手アーティストの今後のキャリア形成につながるゲートとなることを願って実施しており、
参加アーティストの中には、本プログラムへの参加をきっかけの一つとして、
国内外に活躍の場を広げている方も多数います。

オークション作家のプレゼンオークション作家のプレゼン

作家とお客様2作家とお客様

オークションの様子オークションの様子

2014年11月13日

館長の高橋明也がフランス・アルビ市の名誉親善大使に任命

2014年10月11日、三菱一号館美術館館長の高橋明也がフランス・アルビ市の名誉親善大使に任命されました。
2009年よりトゥールーズ=ロートレックと姉妹間提携を結び、東京での美術館活動と数々の国際的活動を通して、アルビ地域の振興に大きく貢献したことを評価頂きました。

無題

<アルビとは>
フランス南西部のタルン県に位置する司教都市。2010年7月31日、ユネスコ世界遺産に登録されました。
何世紀もの歴史によって形成された特別な遺産もさることながら、文化・スポーツ生活の豊かさ、教育・研究の質の高さ、アルビの地域に根付いた何千もの企業、産業革新や活発な工業活動、安全な生活環境等、アルビには数々の魅力があります。
2013年以後、600を超える企業や団体、個人が司教都市(アルビ)を全世界にアピールする為にアルビ親善大使としてネットワークを築いています。

2014年11月7日

秋の読書週間

皆様こんにちは。最近は朝晩の気温も低くなり、ますます秋めいてまいりました。
今回は「ほんをよもう」と10月の27日(月)~11月9日(日)と今週末まで行われている読書週間にちなんで、
お勧めの書籍をご紹介したいと思います。ちなみに、ミレーは農家の出身でありながらラテン語が読めるほどの
インテリで、たいそうな読書家だったそうです。

さて、今回ご紹介するのは、山口 晃著『ヘンな日本美術史』(祥伝社)です。

推薦者は当館学芸員の野口です。
前回の浮世絵の展覧会「Floating World -珠玉の斎藤コレクション」を担当しておりました。

Q、この本はどのような点がおもしろいと思われたのでしょうか ?
A、この本の著者である山口氏自身が作品を制作する制作者であるということが大きな特徴です。
  制作者の視点ならではの見方が色々なところに見られます。
  特に印象的だったのは、月岡芳年についての記載です。いままで彼の浮世絵作品を見るたびに、
  他の作品とは何かしら決定的に違っている、とは感じていたのですが、何が他の作品と違うと
  感じる原因なのか、よくわからなかったのです。
  山口氏によると、西洋の技法である写実を取り入れたことが、他と違うと思わせる原因である
  ということで、なるほど!と今までのもやもやが腑に落ちました。

日本の浮世絵が、印象派の画家に与えた影響とは逆の視点で、江戸から明治期に日本が変化していく中で、
西洋の技法が日本画に与えた影響なども、彼の視点で論じられているので大変面白いと思いました。
他にも、《伊勢物語絵巻》について、
「品質の高いミネラルウォーターが綺麗な瓶に入っている、中身と瓶が一致している幸せな状態」
という、絶妙な表現が使われていたりしています。ちなみになぜ《伊勢物語絵巻》がこのような表現で
語られているのかについては、実際に読んでご確認下さい!

???????????????????????????????

お気に入りの1冊をお供に、秋の三菱一号館美術館と一号館広場にお越しください。
お天気が良ければ一号館広場のベンチに座って、秋の読書を楽しめます。
あるいは、読書に飽きたら気分転換に美術館で絵画鑑賞を。
三菱一号館美術館では、現在「ボストン美術館 ミレー展― 傑作の数々と画家の真実」を開催中です。