美術館ニュース

2016年1月27日

ルノワール《パリスの審判》を宮城県美術館に貸出中!

宮城県美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》
(当館寄託作品)を出品しています。

パリスの審判 小ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

当館寄託のピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を貸し出していた「黄金伝説」展が
1月22日より宮城県美術館で開催されています。国立西洋美術館での展覧会を見逃した方、仙台でご覧頂けます!
展覧会では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。

ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは
「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、
愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、
トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。
女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。
「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。
パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。

ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。
女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」会期:2016年1月11日〜3月6日
会場:宮城県美術館(仙台)
詳細は こちらからご覧頂けます。
「黄金伝説」展は、宮城県美術館で閉幕後は愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年12月2日

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》と
ポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》をドイツへ貸出中!

ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)で開催中の「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」展へ、
ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》とポール・セザンヌ
《りんごとテーブルクロス》を出品しています。

ルノワール ボンピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》
油彩・カンヴァス
1884年
三菱一号館美術館寄託

セザンヌのリンゴポール・セザンヌ《りんごとテーブルクロス》
油彩・カンヴァス
1878-1880年
三菱一号館美術館寄託

三浦篤氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)が総監修した展覧会「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
がドイツのボンで開催されています。日本に紹介されて以来、日本人は印象派の絵画に深く共感してきました。
国立西洋美術館を設立するきっかけとなった、川崎造船所の経営者松方幸次郎が収集したコレクションや、
倉敷紡績の経営者大原孫三郎が洋画家の児島虎次郎に選定させて購入した大原美術館のコレクションなど
はとくに有名で、その質と規模によって知られています。こうした秀でたコレクションは、日本人の西洋絵画、
特に印象派への愛好心を育ててきました。現在では、全国の美術館が印象派の重要な作品を所蔵しています。
今回の展覧会は、日本人が収集してきた印象派絵画のコレクションを大規模に紹介する画期的なものです。

当館にも質の高い印象派の絵画が収蔵されています。
ルノワールの《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》は、画家がイタリアでオールドマスターの作品を学んだ後に
描かれました。堅牢な輪郭線、落ち着いた色彩、滑らかな筆致は、ルノワールがイタリアでの研究を経て獲得した新しい
境地を示しています。モデルの若い女性の端正な魅力が画面いっぱいに広がり、見る者に無条件の幸福を感じさせます。

セザンヌの《りんごとテーブルクロス》は画家が40歳頃の作品です。ルノワール作品よりも早い年代の作品ながら、
大胆な構図や筆致が20世紀の絵画に通ずる革新性を示しています。この作品が制作された頃、セザンヌは複数の林檎と
白いナプキンを組み合わせた作品を多く描きました。フランスの市場でよく見かける、手のひらに入る小さ目の林檎が、
愛らしいながらも圧倒的な存在感を持って迫ってきます。

【展覧会情報】
展覧会名:「日本が愛した印象派 モネからルノワールへ」
会期:2015年10月8日〜2016年2月21日
会場:ドイツ連邦共和国美術展示館(ドイツ・ボン)
詳細はこちらからご確認ください。

2015年11月20日

梅原龍三郎《読書》を石橋美術館(福岡・久留米)に貸出中!

石橋美術館で開催の「伝説の洋画家たち 二科100年」展へ、梅原龍三郎《読書》(当館寄託作品)を出品しています。

読書 

梅原龍三郎
《読書》
油彩・カンヴァス
1911年
三菱一号館美術館寄託

1908年、梅原龍三郎はフランスに留学します。リュクサンブール美術館でルノワール作品を目撃し、衝撃を受けた梅原は、その翌年の1909年、南仏カーニュ・シュル・メールのアトリエに巨匠を訪ねています。紹介状もなく訪ねてきた20歳の梅原を、リウマチを患っていた晩年のルノワールは快く家に迎え入れました。その後、梅原はルノワールに師事することになります。
梅原はたびたび師のアトリエを訪れました。留学時代半ばに描かれたこの作品は、師が得意とした柔らかな肉体表現を梅原が会得したことを示しています。落ち着いた色彩が画面を支配し、留学中、様々な色彩表現を模索した画家の試みを生き生きと伝えてくれます。
この作品は、帰国後の1917年、二科展の京都会場において、梅原の為に特別に設けられた一室で展示されました。

【展覧会情報】
展覧会名:「伝説の洋画家たち 二科100年」
会期:2015年11月7日〜2015年12月27日
会場:石橋美術館(福岡・久留米)
URL:http://www.ishibashi-museum.gr.jp/exhibitions/d/35

2015年11月10日

オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》を国立西洋美術館に貸出中!

国立西洋美術館で開催の「黄金伝説」展へピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》(当館寄託作品)を出品しています。
パリスの審判 小

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《パリスの審判》
油彩・カンヴァス
1908年
三菱一号館美術館寄託

 上野の国立西洋美術館で開催されている「黄金伝説」展では古代地中海世界の黄金の装飾品などのほか、黄金にまつわる古代神話が描かれた作品も展示されています。ギリシャ神話の中でも黄金の林檎が登場する「パリスの審判」は特に有名で、多くの芸術家たちが取り上げてきました。
 物語は海神の娘テティスと人間の男性ペレウスの結婚式に始まります。式に招かれなかった闘争の女神エリスは「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を結婚式に投げ込みます。結婚の守護神ヘラ、知恵の女神アテナ、愛と美の女神アプロディテは、我こそが最も美しいと譲りませんでした。これを見た大神ゼウスは、トロイア王の息子で羊飼いの若者パリスに選ばせることにします。女神たちはパリスに賄賂を提示、「最も美しい人間の女を与える」と言ったアプロディテをパリスは選びます。「最も美しい人間の女」とはトロイアの敵国スパルタの王妃ヘレネのことでした。パリスはスパルタからヘレネを連れ去り、これが有名なトロイア戦争の原因となったのです。
 ルノワールが描いたのは、パリスが黄金の林檎をアプロディテにまさに手渡そうとしている場面です。女神たち同様、若さではち切れんばかりの美しい肉体を持つパリスが魅力的です。

【展覧会情報】
展覧会名:「黄金伝説 古代地中海の秘宝」
会期:2015年10月16日〜2016年1月11日
会場:国立西洋美術館(上野)
URL: http://www.tokyo-np.co.jp/gold/

※「黄金伝説」展は、国立西洋美術館閉幕後、宮城県美術館(2016年1月22日~3月6日)、愛知県美術館(2016年4月1日~5月29日)へ巡回します。

2015年11月9日

ジャポニスムの銀器《群魚文ピッチャー》とマルシアル=ポテモンのエッチングを久米美術館に貸出中!

久米美術館で開催の「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」展へ、当館所蔵のエドワード・C.ムーア《群魚文ピッチャー》とアドルフ・マルシアル=ポテモンによる銅版画集『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』の中から3点を出品しています。

群魚文ピッチャー

エドワード・C.ムーア
《群魚文ピッチャー》
銀、銅、金
三菱一号館美術館蔵

 

アドルフ・マルシアル=ポテモン

アドルフ・マルシアル=ポテモン
『1878年パリ万博のある日本人に関する覚書とデッサン』より
エッチング・紙
1878年発行
三菱一号館美術館蔵

19世紀後半の欧米では、開国したばかりの日本の品物が大量に輸入され、大変なブームになっていました。この銀製のピッチャーは、極東の品物を販売していたロンドンのティファニー商会が製造元で、鎚目(つちめ)や表面の魚の装飾など、日本の工芸品の影響が顕著に表れています。ピッチャー胴部の輝く銀は、まるで透明な水を湛えたガラスの水槽、繊細に仕上げられた魚たちはその中で泳いでいるかのようです。

マルシアル=ポテモンによる銅版画は1878年にパリで万国博覧会が開催された際に発行されたもの。丁髷(ちょんまげ)、着物姿のひとりの若い日本人が万博を訪れた、というストーリーで、ビストロ前にいるパリジャンたちから「まるで展示品であるかのよう」に好奇の眼で見られたり、洋装店で西洋式の衣裳をあつらえたり、シルクハットをかぶって写真館で写真を撮ってもらったり、万博会場を訪ねたり、とさまざまな情景が描かれています。

 

【展覧会情報】
展覧会名:「美術工芸の半世紀 明治の万国博覧会」
会期:2015年10月31日〜2015年12月6日
会場:久米美術館
URL:http://www.kume-museum.com/exhibition.html